アニマルコミュニケーター ハイジ

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津波で飼い主を亡くした震災犬・メノウ 

「天才!志村どうぶつ園」 2011年9月17日放送分レビュー

大震災の津波の中で命を懸けて
大切な愛犬を救おうとした一人の女性のお話です…。

犬の名前はメノウ。

ミニチュア・シュナウザー、メス 8歳。

飼い主は、佐藤恵利子さん。

佐藤恵利子さんは、女子サッカーチームで活躍していた
元なでしこリーガー

選手を引退してからは、実家の宮城県へ戻り、
工場で働きながら、メノウと一緒に暮らしていました。

でも、佐藤恵利子さんはもういません…。

なぜなら、
2011年3月11日の東日本大震災…。

多くの犠牲者を出した未曽有の大災害。

宮城県で暮らしていた佐藤恵利子さんは、
地震のあとに起きた津波に巻き込まれ、
31歳という若さで命を失いました…。

地震の直後、佐藤恵利子さんはメノウの元へ

地震が起きた時、
佐藤恵利子さんは職場の工場にいました。

そして一方のメノウは、
海の近くに立っている恵利子さんの家で
留守番をしていたのです。

すると、地震の直後、
恵利子さんから、別の場所にいた家族に、
メールが入ったとのこと。

「今、家に帰ってる途中、(メノウ)は大丈夫かな?」

恵利子さんは地震が起きた後、
海の近くにある自宅へと、
メノウの様子を見に向かったのです。

家族の携帯電話には、
家へと帰る途中の恵利子さんから送られた
最後のメールが残されていました。

3/11 15:47
「道路とか所々ヤバイ」

このメールが送られた十数分後、
あの津波が街を襲ったのです…。

そして恵利子さんは、
震災から3週間以上が過ぎた4月2日、
遺体となって発見されました。

なかなか見つからなかったのには、理由がありました。

何とその遺体は、
自宅から500メートル以上も離れた
瓦礫の下にあったのです…。

メノウが留守番をしていたはずの自宅は、
半壊状態。

そこにメノウの姿はありませんでした。

そして、
恵利子さんが発見されたその日、残されたご家族の元へ、
メノウのことで電話が来たという…。

「助かってるかも知れない…」

メノウは無事に保護された。

そして、
「助かったことも不思議なんだけれども、
メノウが見つかった場所がもう本当に不思議でしょうがない」

と、ご家族。

震災後、街は一面瓦礫や海水だらけという状況の中で、
メノウは、恵利子さんの遺体が発見された場所の、
すぐ近くで保護されたといいます。

ご家族は、メノウに聞きたいことがたくさんあるといいます。

「メノウが恵利子に会うことが出来たのか?」

「もしかすると、メノウと最後に会話をしたかも知れない。
そういうことが分かるのであれば聞いてみたい」

家族は家へと向かった恵利子さんが、
メノウと会うことが出来たのか?

どんな最後だったのか?

何か言葉を残していないのか?

もしメノウが知っているのなら、聞きたいといいます。


アニマルコミュニケーターのハイジがメノウの元へ

五感を駆使し、
動物が感じる痛みや匂い、
記憶までをも感じることが出来るという
アニマルコミュニケーターのハイジが、
メノウの元へ…。

早速、メノウへ意識を集中させていくハイジ…。

ハイジ
「うまく…読み取れないわ…」

「メノウから地震の日のイメージを読み取ろうとしてるんだけど、
伝わってくるのは、大きな騒音のような音ばかり…」

「きっと地震の日のことを思い出すのは、メノウにとっても、
とても恐ろしいことなのかもしれない…」

「もう少しだけ時間を下さい」

ハイジはメノウに意識を集中し続けます。

すると…、

ハイジ
「少しずつ、イメージが見えてきた」

「これは多分、地震の前の事で、
メノウが気持ちよさそうにウトウトしている…」

「ぼんやりと檻のようなものが見えるから、
ケージの中にいるんじゃないかしら?」

恵利子さんの母
「いつもケージの中に入れて出かける習慣になっていたので、
入ってたはずなんですね、ケージの中に…」

ハイジ
「だけど、突然目が覚めた」

「なぜなら、地面が…、家が浮き上がって、
いきなり叩きつけられたの」

「メノウは、自分の何が起きているかわからなくて、
ケージに顔を押し付けて叫んだわ。
『ここから出して!ここから出して!』」

「そのうち地震が収まったのか、周りは不気味なほど静かになった」

「メノウは、体の震えが止まらなかった」

「だけど、どんなに叫んでも誰も助けに来てはくれなかった…」

家へと向かった恵利子さんは、
メノウに会うことは出来なかったんでしょうか…?

すると…、

ハイジ
「何かしら…?音が聞こえてくる…」

「慌てたような足音…。女性の声…」

「メノウに近づいてくる…」

「その人はケージを開けて、メノウを強く抱きしめてくれたわ」

「そして何度も声をかけてくれた。
『大丈夫だよ、大丈夫だよ』って…!」

恵利子さんの母
「恵利子だと思います」

ハイジ
「彼女はまるで、トレーニングをするような格好をしている。
上着は明るいブルーかしら…」

恵利子さんの母
「はい。娘が遺体で見つかった時に、
明るい水色のジャージを着ていたので、恵利子だったと思います」

画面には、発見された恵利子さんが着ていたという
まさに水色のトレーニングウェアが映しだされる。

『起きて!起きて!』 吠え続けるメノウ

佐藤恵利子さんと出会うことが出来たメノウ。しかし…、

ハイジ
「メノウは、とっても安心したわ。
体の震えが収まってるのがわかる」

「でも…、突然ものすごい音がしたわ」

「音がした方を見ると、窓が割れて、
水がまるで塊のように飛び込んできた」

震災直後、恵利子さんの家のガラスは割れ、
荷物や家具は、家から押し流されていたといいます。

ハイジ
「何が起きているかもわからないまま、メノウは水に飲まれていた。
上も下もわからなくて…」

「だけど…、メノウは何かに包まれているような感じがしていた」

「そのうち空が見えて、そして…、メノウは気づいたの…。
自分が恵利子さんに抱きしめられていることに」

「だけど恵利子さんは、まるで眠っているようで…」

「きっと意識を失っても、メノウを離さなかったのね」

「でも、眠っていた恵利子さんの体が沈み始めた」

「メノウは苦しくて苦しくて、抜け出すしかなかった」

「なんとか流されていた車の上にたどり着いて、
それから恵利子さんの姿を必死になって探したけれど、
見つけることは出来なかった…」

津波の後、一面湖のようになってしまった街…。
水が引いたのは、丸一日が過ぎてからだといいます。

ハイジ
「動けるようになったメノウは、恵利子さんを必死で探したわ。
そして見つけたの…。瓦礫の下にいた恵利子さんを」

「メノウは必死で吠えた。
恵利子さんに向かって、そして瓦礫だらけの街に向かって、何度も何度も吠えた」

「でも人の気配は全くなかったわ…」

「長い時間が過ぎて、寒さと空腹で体が動かなくなってきた。
それでもメノウは、恵利子さんのそばから離れなかった。
『起きて!起きて!』って、ずっと吠え続けたの…」

メノウと佐藤恵利子さんが結んだ絆の強さ

恵利子さんの妹
「メノウ、ありがとうね、探してくれて。
そばにいてくれてありがとう。ありがとう…」

衰弱しきったメノウが保護されたのは、
震災から実に10日以上が過ぎた頃でした。

その間メノウは、
飲まず食わずで恵利子さんのそばに居続けたのだと、ハイジは言います。

ハイジ
「メノウは保護されてから、皆さんに思い続けてることがあるわ」

「それは…、『助けられなくてごめんなさい』…」

恵利子さんの父
「そんなことないからねメノウ…」

恵利子さんの母
「全然悪く無いんだよ。メノウは頑張ったんだよ…」

ハイジが読みとたのは、メノウと恵利子さんが結んだ絆の強さ…、
そして、最後までメノウのことを救おうとし続けた恵利子さんの想いでした。

ハイジ
「出来るだけメノウのそばにいて、触れてあげて下さい。
そして少しずつでいいから、恵利子さんとの思い出を、
メノウと一緒に分かち合って下さい」


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